米ビットコイン・イーサリアムETF、18億ドルの純流出 貴金属高で資金シフト
米国の現物型ビットコイン(BTC)およびイーサリアム(ETH)の上場投資信託(ETF)から、直近5営業日(30日まで)で合計約18億2000万ドルの資金が流出したことが、英ファーサイド・インベスターズの集計で分かった。金や銀などの貴金属市場が歴史的な高値を更新するなか、投資家の資金が暗号資産から他資産へ移動した格好だ。
内訳は、ビットコインETFが14億9000万ドルの純流出、イーサリアムETFが3億2710万ドルの純流出だった。暗号資産の価格も軟調に推移している。米コインマーケットキャップによると、直近7日間でビットコインは6.55%安の8万3400ドル前後、イーサリアムは8.99%安の2685ドル前後で取引されている。
資金流出の背景には、伝統的な安全資産である貴金属市場の活況がある。今週、金は1オンス5608ドル、銀は121ドルとそれぞれ過去最高値を記録した。もっとも、週末の30日(米国時間)には利益確定売りから金が8%安、銀が27%安と急落しており、市場のボラティリティ(変動率)が高まっている。
ブルームバーグ・インテリジェンスのETFアナリスト、エリック・バルチュナス氏は、最近のビットコイン価格に対する否定的な見方を「短絡的だ」と指摘する。同氏はSNS(交流サイト)で、ビットコインが2023年から24年にかけて他資産を圧倒する上昇を見せたと言及。「機関投資家の参入という物語が実態に先行して価格に織り込まれた」とし、現在は価格が調整局面にあるとの見方を示した。
1月中旬には米国の「CLARITY法案」への期待からビットコイン価格が一時上昇し、14日には年初来最大となる8億4060万ドルの資金流入を記録した。強気心理を示す指標も一時、年初来最高の61まで上昇していた。米ビットワイズ・アセット・マネジメントのマット・ホーガン最高投資責任者(CIO)は「ETF需要が長期的に持続すれば、価格は放物線を描いて上昇する」と述べ、中長期的な先行きには強気な姿勢を維持している。
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