ブテリン氏、クリエイター支援にDAO活用提言 予測市場も導入
イーサリアムの共同創設者であるヴィタリック・ブテリン氏は1日、分散型自律組織(DAO)と予測市場の仕組みを組み合わせた新たなクリエイター支援モデルを提言した。既存のモデルが知名度の高い人物に有利で、質の低いコンテンツの量産を招いている現状を打破するのが狙いだ。
クリエイター・トークンは、ファンがトークンを保有することでクリエイターの活動を支援し、収益の一部や限定特典を得られる仕組みだ。しかし、ブテリン氏はXへの投稿で、現在のプラットフォームは質の高い内容よりも投稿量を優先する傾向があり、生成AI(人工知能)によるコンテンツの氾濫がこの問題を悪化させていると指摘した。
同氏が提案する新モデルでは、クリエイターが独自のトークンを発行し、特定のDAOに申請する。DAOのメンバーがコンテンツの質を審査して採用を決定し、採用されたクリエイターのトークンをDAOが買い取って消却(バーン)することで、供給量を減らし希少価値を高める仕組みだ。また、投資家はどのクリエイターが採用されるかを予測して取引することで、質の高いコンテンツの発掘を促す役割を担う。
既存の「Friend.tech(フレンドテック)」などのサービスは、投機的な動きが先行し、2024年9月に事実上の閉鎖に追い込まれた。ブテリン氏は、新たなモデルではDAOが市場全体を狙うのではなく、特定のジャンルや地域、政治的関心などのニッチな分野に特化すべきだと主張する。
これにより、個々のクリエイターが単独で活動するよりも強いブランド力を構築でき、収益機会の確保に向けた団体交渉も可能になるとの見方を示した。ブテリン氏は、投機家がDAOの意思決定を予測するプロセスを通じて、真に価値のあるコンテンツが市場に浮上する環境を目指している。