野村HD、暗号資産のリスク削減 欧州子会社で損失計上
野村ホールディングス(HD)は30日、暗号資産(仮想通貨)事業を手がける欧州子会社レーザー・デジタル・ホールディングスのリスク量を削減していることを明らかにした。2025年10〜12月期(第3四半期)に市況変動の影響で損失を計上したことを受け、厳格なポジション管理に転じる。
同日の決算説明会で森内博之財務統括責任者(CFO)が述べた。森内氏は、暗号資産市場のボラティリティ(価格変動)により収益の振れ幅が大きくなっていると指摘。当面はリスク露出を抑える方針だが、デジタルアセット事業への長期的なコミットメントは維持し、中長期的にはビジネス拡大を目指す考えを強調した。
スイスを拠点とするレーザー・デジタルは、同期の暗号資産市場の急落で打撃を受けた。ビットコイン価格は25年10月初旬の12万6000ドルから、12月末には8万8000ドル付近まで下落した。野村の欧州事業(非暗号資産事業含む)は同期、106億円の損失を計上。海外事業全体の税前利益は前年同期比70%減の163億円に落ち込んだ。
グループ全体の純利益は前年同期比9.7%減の916億円だった。豪マッコーリー・グループの資産運用事業買収に伴う費用なども利益を押し下げた。
市場は今回の決算を嫌気し、週明けの東京株式市場で野村HDの株価は一時6.8%下落した。ブルームバーグ・インテリジェンスの伴英康シニアアナリストは、市場全体の先行き不安に加え、暗号資産事業での損失がサプライズとなり、売りを誘ったとの見方を示している。